因数分解中毒者のために/小林レント讃2/渡邉建志
 
ちいい射精じゃないはずだ。内側に射精するという感覚を味わったことがある。これは早漏防止のトレーニングってやつにたいてい書いてある方法なのだけれど、射精する瞬間に尿道を手で物理的に閉めるのである。だけど僕は失敗したらしく、筋肉は本格的に痙攣してしまって、精液は外へ出ていけなくて、なんと逆流したのだ。どこへ?ぼくはおもわず叫んだ。「精液はどこへ消えた?」 あの気持ちの悪さは一生忘れない。二度とやるまい、とおもう。早漏だってかまうものか。ところでぼくはいったい何を書いているんだ?



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■或る夜に http://www.rondz.com/poem/poet/7/pslg651
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