因数分解中毒者のために/小林レント讃2/渡邉建志
 
られてしまう。なんというか、スワロウテイルのCharaの刺青とか、あれは「蝶の存在」って感じがする。この詩はまた違うのだけれど、存在という言葉の強度は強い。

木を叩く、というのも、なんというか、ぽっかりと穴が開いたみたいだ。

僕が眠るわずかな時間に、は優しい言葉で、ときどき思い出して、悲しくなる。ときどき自分の発想だと勘違いして、それで詩を書いてしまう。「僕の眠るわずかな時間に/君はいったいなにをしているんだろう」とかそんな陳腐な詩を書いてしまう。

平和な街、は、その詩文の強烈なイメイヂ、ダダイズムを一言で代表してしまうすごい題名だ。ジャストだ。




■蝶の存在 h
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   グループ"フレージストのための音楽"
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