「あを。」/長谷川智子
 
 
ちるりるはらら ちるりるはらら 
小動物みたいに笑う 
雲のように風のように溶けて流れる 
そんなみんなの胸の内 
涙落つる止め能はず 
両の手のうえ細降る硝子の雪 
肌に刺さらず唯ゝはらはらはらり落つるのみ 
「桜の下デ春ニ死ス」 
本当はただ抱きしめてほしくてそれだけ 
重なる円輪 
ココナツジュースにリキュール混ぜて 
体を稲妻が駆け抜け貫通 
だぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!! 
百メートルを七秒で消化 
緊縛は刺青よりも儚い印象 
あたしは人肌のぬくもりで生きています 
降り注ぐ言葉はつねに優しく 
降り積もる言葉はつねに温かい 
途中の駅であのひとはバスを降りた 
私達は当分乗ったまま過ぎる風景 
何気なく見つめる眼 
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