ヒュルリ・シーズン/ブルース瀬戸内
 
いなんて
誰が想定していたでしょう。
矜持をどこに打ちつけたらいいのでしょう。

ヒュルリ、季節が流れていきます。
簡単にもう、いやになるくらいに、ヒュルリと。
知らないうちに、いろんなものが、ヒュルリと。
流れていきます。
留めておきたいもの、
離せないもの、
あなた自身とか、
もう、しっかりつかんでおかないと。
それこそが矜持だとかどうとか
どうでもいいかもしれませんが。

ヒュルリ、季節が流れていきます。
ヒュルリ、季節が流れていって
あなたがずっと、そこにいます。
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