金平糖の夜/衿野果歩
 

ああ見えていつも

甘いモノを欲しがっている人だった

それなのに結局

私が差し出したものは選んでくれなかった

だから あの夜飲み込んだ金平糖は

今もおなかの中でイガイガのままだ

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