星砂/三条麗菜
私とあなたが
星砂の浜辺を歩きます
くりかえし
打ち寄せる波は
過去から未来へと
永く続いている
時の呼吸です
波に乗せられて
次々と浜辺に
打ち上げられる
星の形をした砂
それは
岩石が砕けたものではなく
すべて小さな生物の
亡骸だといいます
私の望みは
私達がこの世界を去る時に
星砂のような亡骸を
残していくことです
星砂は
とても小さい存在ですが
一つ一つの形は
天に飾られても
おかしくはないのです
いつかどこかの浜辺で
私とあなたが
二粒の星砂となって
打ち上げられる日を
私は夢見ています
そしてその時
決して
離れないように
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