マリンちゃんは夕べ/しゃしゃり
ジョニーの腹違いのいもうと
マリンちゃんは夕べ
バスを待っていた
最終バスだ
零時二十五分
かけおちするのさ
あのどうしようもない男と
天気予報では
急に寒くなって雪だといった
マリンちゃんはお兄ちゃんに伝えてほしいと
俺に電話をくれたのさ
川沿いの刑務所まえ
バス停にはこわれたベンチ
俺はジョニーにはだまって
マリンちゃんを見送りに行ったのさ
マリンちゃんの好きなたこ焼きを持って
あったかいうち食べなよって
マリンちゃん
やっと笑ってくれたさ
たったの一秒でも
俺には永遠のような気がしたさ
雪が降ってきて
俺とマリンちゃんは
[次のページ]
戻る 編 削 Point(5)