月夜の晩餐/lazy
 
闇に押し潰されて
ぺたんこのあたしと
黒猫いっぴき
三日月の下

『ねこ、ねこ』
ぺたんこのあたしはぺたんこの声
黒猫はにゃあと、
やけに現実でただいっぴき

おまえはあたしを愛してくれるのか
おまえはあたしを愛してくれるのか

愛してやるさと
抱きしめてくれた寒空のした
あたしの身体を食べたらいいよ
飢えた黒猫とあたたかい夜

かじられた首筋さえ
求めている
したたる血さえ
求めている

痛みも快楽も大差ない
受け入れるならすべて
重みに存在する安心を
この身体に満たしたい

愛し尽くして
美味かったよご馳走さま
、なんて
最高の誉め言葉ね

merci(ありがとう)
au revoir(さよなら)
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