偶然生まれたもの/えりす
 
学校帰り
たまたま忘れ物に気づいて
教室に戻ったんだ

誰もいないと思ったのに
あなたがいた
同じクラスだけど
なんとなく怖いイメージがあって
話したことなんてなかった

その日は
何だか 全然怖くなくて
「何してるの?」
すんなり声が出た

「別に・・・」
凄く素っ気なかったけど
それはそれでよかった
「ふーん」
私もそれ以上話さなかったけど
それはそれでよかった

さっさと忘れ物とって教室からでた
ただ でる直前
ちらっとあなたを見たら
あなたは ずっと ずっと遠くの空を見てた

その日から
二人の関係が変わったかというと
何も変わってない
でも 何か私の中で生まれたような気がしたんだ
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