嘘/ネコ助
 

おまえの言った言葉を、
僕は信じきっていた。
しかし、
それが嘘だと判ってがっかりだ。

どうして嘘なんかついたんだ。
君らしくもない。

そしておまえは言った。

『嘘をつく思いやりもあってよ。・・・・・・・・』

しばらく返す言葉もない。
『嘘をつく思いやりもあってよ。』か。

僕はその時、
おまえの新たな心の一角を嘗めたような気分に
甘美な快感を感じた。

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