君が好きだったコスモス/こめ
廃校舎に月がさしのべる
光の中野エントランスの階段を
少しずつ確かめるように登っていく
昔のクラスの自分席に座って
月明かりに照らされて
まぶしいので目を細める
僕がみたいのは君の笑顔だけなのに
その笑顔はもう消えて
空に幻想として浮かんでるだけ
ずっとそばにいたい僕
いつも手の中にあった少し小さい君の手は
もう冷たく凍りよりも冷え切ったいた
いつも部屋の一人で居た
部屋に飾ってあった君の好きなコスモスは
下を向いて悲しそうにしおれていた
このままずっと一緒にだと思ったのに
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