鐘が鳴る様に/海月
 
静かに今日を終えようとしている
始まりはいつも解らないが
終わりはいつも解る

儚いと知りつつも力を込める
僕ら(人と)の関係は脆く壊れやすい
一つの嘘が引き金に成りかねない
そして、今、関係は引き裂かれる

君のいない部屋を持て余す
置き手紙は未だにテーブルの上で
静かに夜風によって靡いている

不器用ながらも愛し合った日
想像していたよりも優しく甘く僕を迎えてくれた
言葉にならない気持ちが頭を取り巻いている
そして、僕らは深い深い眠りついた

月明かりが窓を通り抜けて
僕の足元を微かに照らす
それは実体のない感触
温も
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