なみだ/ポップこくご
遠慮はいらない
わたしは何度も何度もあやまるけれど
許してくれなくていい
遠慮はいらない
ちいさなからだに納まりきれない悲しさは
全部わたしにぶつけたらいい
遠慮はいらない
わたしは弱くて逃げ惑うけれど
いつまでも追いかけてきたらいい
遠慮はいらない
わたしを困らせたらいい
ほんとうに困っているのはきみなのだ
遠慮はいらない
わたしは卑怯ですぐ気を紛らわせるが
はたと気付かせてくれたらいい
遠慮はいらない
お菓子はひとつだけでいいのと聞くと
えらいねおりこうだねとわたしは言うけれど
ほんとは百でも千でもねだっていい
遠慮はいらない
ききわけが悪くていい
ほんとうにききわけのないのはわたしなのだ
遠慮はいらない
好きなだけ涙を流せばいい
本当は流したくない涙を
いっさい拭わず頬を伝わせればいい
わたしには拭ってやる資格が無いのかもしれないが
その涙が
唯一
わたしときみをしっかりと繋ぐ
接着剤となるのだ
だから
ほんとうに
遠慮はいらない
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