『例えば、』/
しろいぬ
僕ら今死ぬとして何を思うだろう。
漠然と吸っていた息が止まり。悠久に擬した道が蜃気楼だと知る。
踏み出した足が空を掻いて落ちる時、僕ら何を観るだろう。
「悔いなどない」なんて鶏毛より軽い悟り。
怖れの先に生命の火。
漠然と吸っていた息を飲み込み。悠久は幻想と覚悟する。
踏み出した足が空を蹴って駆ける時、僕ら何を目指すだろう。
僕ら今死ぬとして。
何を眼差すだろう。
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