ロードワーク/yukimura
おうとするが
大概は決断時の方が正しいのだ
まして逃げるためのそれを受け入れることはできない
――日曜日、遊べるようになったんだ
よかったら今度、映画観にいかない?
影は眠る 龍は眠る
静寂に溶けたままの
肉体の悲鳴と白い吐息を
すれ違う犬たちがじっと見ていた
――ずっと好きでいてくれるって言ったのに
嘘つき。
人はなぜこんなにも
約束を守る力に欠けているのだろう
或いはあの地平上の鉄塔まで辿り着けるのかな
僕が僕の今を 許さずにいることで
何のために走っているの?
健康のためなんかじゃなく
忘れられない夢を
疲れた足のように引きずって
強くなることより 自分に克つことより
約束の場所に行けることが ただ嬉しいんだよ
そのために僕は時間を細切れにして
そのうちの1つを川沿いの道に捨てる
僕のパフォーマンスに喝采などないけど
小さな喜びを拾って 家に帰るよ
――ねぇ……………もう1度、
やり直さない?
それじゃ、今日はこの辺で。
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