詩人・一期一会 〜序章・誰も知らない一本の大樹について 〜 /服部 剛
た詩人を、この気まぐれな連載で紹介していければいいと思う。
今日も、この世界の何処かで、無数の詩友達がそれぞれの日常と
向き合い、それぞれの人生を生きている。瞳を閉じてそのことを想
う時、僕の胸の内に宿る(詩情)が、静かに打ち震えるのを感じず
にはいられない。
今、この文を読んでくれている(あなた)への手紙を書き終えよ
うとしている僕は、瞳を閉じると見える、人知れぬ一本の大樹が、
空へと張り巡らせる枝々に、無数の葉を躍らせて奏でている風の唄
に、耳を澄ましている。
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