連帯/yukimura
 
正義が
僕らのあらゆる曲がり角をリジェクトする

雨に打たれて震える子に
母性の微笑みで傘を渡す時
遮るものを失くした彼女には 心の内側を枯らす雨が
何のためらいもなく降り注ぎ


そして
一部の友人がどんなに愛しても
追いつかない速度で
彼女の朽葉は小さな棺に閉じ込められる

「死ぬくらいならやり返せばいいじゃん」
それでも悪意を表現する技量のない彼女は
やがて何もかも捨て 空に昇る

連帯という小さな部屋の中で
僕らは与えられた平等を貪り
星を眺めながら次々と
窮屈な両腕に唾を吐くのだ
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