詩友への手紙 〜僕とあなたの間に一篇の 詩 を〜 ’06・11/12/服部 剛
ミリーレストランの、誰もいない向かいの席に、想い浮かぶ顔は
特定の誰かではないけれど、今僕は瞳を閉じて想い浮かべているフ
ァミリーレストランの向かいの席に、詩友として座っている(あな
た)に、先ほど一人の時に読んでいた詩を紹介します。
無色の人
永瀬清子
壮んなる個性もてる人は
絶壁のごとくそばだちて
我そを見るさえかなしく・・・
我にやさしき人は
わが涙のために
色なき手巾を取り来る、
地より水の湧くごとき
しずかなるその声は
おのづとみどり児に乳あり
小鳥に
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