所有物ではないのにね。/千翔
 
が出てきた。
「憎い」という感情。
あるいは、
「寂しい」
「お母さんを捕らないで」
結局一年で別れたけど、今でもその男は嫌いだ。

お母さんも本気じゃないと言っていたから、少しはすっきりするが。
もしかしたら、それはお母さんが私を宥めるために言ったのかもしれない。
お母さんが獲られなくてよかった。
本当に良かった。


私はお母さんがいなければ、生きていけない。
もし、死ぬときが来たら、一体何年沈んでいけばいいのだろうか?
立ち直れないかもしれない。

怖い。

失いたくない。

絶対的な人。
本当なら、

お母さんの幸せを願って再婚したら?と薦めたほうがいいのかもしれない。
でも、お母さんは私と生きていくことを選んでくれた。
それが、幸せだと思ってくれた。
それが、私の幸せでもある。


これからも仲良くしようね。


早く実家から出て二人で暮らそうね。










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