顔/いわぼっけ
すれ違う漢(おとこ)達は皆奇妙な顔をしている
狂言回しが今にも踊りだしそうな
そんなお面が歩いている
本当の顔がない
自らつくり出した
虚飾の汁を塗りたくり塗りたくり
色採りどりのうかれ節
奏でてやろうか口囃子
さてさて踊ってみませんか
のっぺらぼっぽう ぴいひゃらら
ひゅうひゃら ひゅうひゃら ぴっぴっぴぃ
狂言回しがすれ違う
お面の下にまたお面
とてとて とんしゃら とんとんとん
思惑違いになっている
本当の顔が見えません
のっぺらぼっぽう ぴいひゃらら
ひゅうひゃ
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