『君の気持ち』/谷川美嶺
傍らで眠る君の横顔に
涙の痕を探そうと気ばかりが逸る
寝息が時折小さく
ためいきとなって返るたびに
鼓動が乱れ、汗が滲む
私がどうとか
あなたがどうとか
言い訳ばかりが繰り返し往復する
持て余しながら
君のためのたった一つのクッションが
日に々荒んでいく様子に頬も緩む
愛情だとか
友情だとか
欲望も
欲求も
持て余している
このまま目覚めなければと願いながら
目覚めなければと不安から動揺する
不意に目覚める君
笑いながら言い訳に慌てる僕
想像しながら
なにも触れずにいることに気付き
ふと
外の景色が恋しくなる
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