骸骨になりたい/しゃしゃり
 
きみのとなりを歩くとき
ぼくはガイコツになりたいのです
骨だらけの傘をさしかけて
あばらに雨が透ける
きみのふくよかなみみたぶに
ちらっと目をやれば
ぼくの目はがらんどうだから
ああなにもかなしくはない
からっぽの記憶
ただ傘をさしてふたりで歩く
きみが何か話す
ぼくは何も言わずに聞いている
聞こえないけれど聞いている
関節がきしんでちゃかちゃか音をたてる
ぼくの骨は白い
ぼくの骨は清潔だ
骸骨だから笑わない
つくり笑いも愛想笑いもない
ぼくがガイコツになっても
きみはなにも態度を変えない
ぼくの手をそっと握る
手の骨を
つめたい骨だ
ガイコツ嘘つかな
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