幻想夢の奥底に/こめ
 
高速道路の横で

光ネオンに包まれうたた寝している

行き交う車をかすりながら

ゆっくりと歩き出す

飛び立つ鶴の群

湖には立ち止まるほど遠くにじむ

髑髏のパレードはかたかたいいながら

とまどいながらとどめを刺した

ルートの中に閉じこめられた睡眠時間

頭痛が痛くて這いつくばって

手のこうに描いてある幻想をつみとってしまいたかった

排気ガスでどす黒く濁った空気を避けながら

真っ黒な晴れの空の太陽の色は

確実に黒に近くなっていった

黒ずくめの男どもが猛スピードで追いかけてくる

振り切るその刃に怒りを覚える

無数の手が差し込める世界は

無限よりも現実を確かな物にした

芽生えたハズの感情はきりきりと不気味に機械音を

流しながらノイズに守られながら

モノクロのトンネルの中で

光がらくたぼろ屋敷

眠たいのに世界をさけびつづけて

声枯れるのど奥底に痛む


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