『』/
しろいぬ
刻の針を手折って
真っ暗な夜に祈った
振り切れた僕達は
唇を塞ぎ合って祈った
壊れた針がすっ、と尾を引いて
宵を流れていく
叶うならばひとつだけ
叶うならばひとつだけ
叶うならばひとつだけ
縋るように目を閉じて
瞼の裏に焼き付いた君を想った
たったひとつの 願い事を抱いて想った
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