「ピーマンの絵」 /
服部 剛
お婆ちゃんの細い手が
絵葉書に描いた
美味しそうなまあるいピーマン
筆を墨に浸した僕の若い手は
「 いつも ほんわか しています 」
と曲がりくねった字を余白に書いた
お婆ちゃんは乾いたそれを
大切そうにティッシュにくるみ
鞄に入れて 持って帰った
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