aquarium/半知半能
 


その水族館では一日に
水圧が上がっては下がって
悠々と泳ぐ魚達が苦しんで死んで
いく、様子が
楽しめます、

ギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリ

彼女と僕の水族館めぐりが終わるとき
それに合わせたかのように
水族館のシャッターが下りていく、
内側から漏れるひかりが
だんだんと遮断されて
外側に
彼女と僕と魚達の死骸だけが
残った、

(時計が10時を指す)

建物の影から
黒い子供たちが駆けてやってきて
魚達の死骸を拾っていく
黒い子供が黒い指で触れた魚のうろこが
やけに綺麗に子供達の瞳の輝きを反射して
やがて、
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