弾痕/ゼッケン
日付が変わって、今日はぼくの誕生日だった
彼はぼくにウインクして、ぼくの肩を抱き、シャンパンのグラスを持たせた
ぼくは下戸だが、ひといきにグラスの半分ほどを飲んだ
何かが混ぜられていた
彼が笑って何か言い、ぼくの隣には女の子がいた
意識はちぎれるほどに長く引き延ばされ、一瞬にしていきおいよく縮んだ
ぼくはソファに座っていた
彼らは丸いテーブルの周りを囲んで座っていた
夜明けの時間だった
全員が黙っていた
テーブルの上には拳銃が載っていた
彼は拳銃を手に取り、6連発式のリボルバーに銃弾を一発込めた
だらしなく垂れたペニスをズボンにしまって、ぼくはソファから立ち上がった
ロ
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