夢は枯れ野に(1)/ならぢゅん(矮猫亭)
有名な瞬間であったとしたら。
古池や蛙とびこむ水の音
無常ということ。
ささやかな命の、その
はかなさを告げるような水音。
余韻をにじませた静けさ。
門人杉風の別荘に仮寓を求めてから1ヶ月。ようやく芭蕉に旅立ち
の時が訪れた。元禄2年(1689)、芭蕉45歳の初夏のことである。
出典:「古池や」の句は『春の日』より。注釈本『奥細道菅
菰抄』に杉風の別墅(別荘)を指して「祖翁蛙飛込の句を製
し給ふ地と云」とある。他は全て『おくのほそ道』から。
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