あ〜ぶらかたぶら/ ひより
巡りあわせの歯車の
ひとつ欠けてしまった噛みあわせ
それでも
偶然は何事もなかったかのように過ぎて行くので
わたくしは あんぐりと みていました
あの方の書き残した言葉が挟まったまま
今でも きゅるきゅると まわっています
わたくしは術を知らないのです
くずれそうに 今でも
きゆ る きゅる と
*
この
胸の辺りで丸くなっていた
あの泣きそうな顔を 頭を
あらんばかりに抱きしめたくって
そしたら
何かが変わるのだろうか?
わたしは術を知らないのです
くずれそうに
きゆる きゅる と
*
わたくしは術を知らないのです
性懲りもなく
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