道は何処かに繋がっている様に無駄なことなんて何一つ無い/海月
にも分かってないね」と言ってその場を離れた
家路に向かう直線は夕焼けが眩しかった
袖の辺りが土の匂いがする
それは子供の頃にした匂いによく似ていた
明日も無邪気に遊べる
そんな気がいつもしていた
それで、ね。
風邪をひいて熱が出たりすると窓の外を見るのが嫌になった
僕だけ時間が止まっている気がして置いてきぼりになってみるたいで悲しくてね
誰に語る訳でもない言葉を一人で口ずさむ
そんな風に一日を考えられたなぁ
「ありがとう」と僕はその人の背中に向けて言った
「 」と聴こえてなくて言葉は返ってこない
「明日も行くから」と僕はその人に勝手に約束をした
来た時と同じ様に足跡がぽつりぽつりと繋がっている
それは灯火みたいで「綺麗」で何にも抱けなかった
「無駄なことなんて何一つ無い」とその人は言いたかったのかもしれない・・・
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