道は何処かに繋がっている様に無駄なことなんて何一つ無い/海月
過ぎ行く時の中で後ろを振り返る
足跡がぽつりぽつりと伸びている
何かを抱くわけも無く次の一歩を進む
その動作が無意味で悲しくも在った
だが、声に成らずに喉で停まった
目の前で足元を手探りで探す人
「なにをしているんですか?」と尋ねてみても
その人は一心不乱に土を摘む
摘んでは風に流す
その動作を数時間も見ていると苛立ちを覚えてくる
同じ事の繰り返しを・・・
「君はなにをしている?」とその人は僕に問いかけてきた
「僕は・・・何もしていない・・」と僕は苛立ち紛れに答えた
「あ、そう。」とその人は同じ動作を繰り返した
悔しくて、僕は再びその
[次のページ]
戻る 編 削 Point(0)