ランニングハイ/藤原有絵
 
あの子とあの人と君にも
いつも愛情をと思っているの

いつでも と

カーテンがなびいてる
ひらりと透けて
浅い陰影がなみなみ

机のペンを転がして
思いのままに
生まれたてを放っている


それは
返してほしいものではないの
それを思って
注ぎすぎてはいけない
それもわかっていたいと思ってる


嬉しいときや
楽しいときに

君たちの顔が浮かぶの
どこにいても
大丈夫といってあげたい


ふかふかのパンを
ひと欠片 差し出すように

僕も想われて
ここに存在していると


嬉しいときや
楽しいときに

走り出す事は
いつも

大切な処へ
君たちへ

繋がっている


どんどん
加速して


ぐんぐん
過ぎていくものも

愛して


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