告白/海月
 

「数より質を重視するべきさ」
尊敬する人物はそんな事を言った
年間に一本でも数年に一本でも良いさ
ちゃんと読んでもらえるのなら・・・
それで満足できる
無理に制作して捨てられるよりも良いさ
その人物の筆を受け継いで大分経った
次に誰かに渡す時の訪れ

生きること

やめたい
運命とは皮肉なもので
それを許さない
腕を切っても
感じるのは、
「生」
血は少しだけ甘いかな?
傷跡を指でなぞり
少しだけ悲しくなったりする
その悲しみは
「生きていること」「死ねないこと」
どちらでもない
僕はよく解らない
ただ、涙がこぼれた


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