Cry For The Moon 6「観賞、あるいは詩のソムリエ」/佐々宝砂
 
意味を探り当てたりする。このへんになると、「批評」といって差し支えない読み方をする専門家だと言えるだろう。

なにもソムリエのような専門レベルにまで到達する必要はないけれど、シロートでも、「ただ感動すればいい」というレベルは脱したいと思うんだなあ、内容に感動すればいいというんではもったいない。詩が泣く。味も何もわからん味覚音痴に、極上ワインはもったいないでしょ? ま、ワインと違って詩は読んでも減らないので、味がわかんないヒトも詩を読んでいい、それは全然かまわない。むしろ、もっと読んでくれ、舌を磨け、味を覚えてくれって思う。

もちろん、「詩の読み方? そんなもん教わりたくない、私の個性がつ
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