花/海月
無機質な電化製品だけで
冷たく僕を見ている
引越しの際に空き地に植え替えた
君から貰った花
その空き地に今も咲いていると信じていたら咲いていたけど
その空き地は来月からマンションが建つと専らの噂が流れていた
人生が長い道ならばその花は行き止まり
伝えた所で僕のエゴの優しさでしかなくて
君の残りの時間を誤魔化して伝えた
君はベットに寝て窓を見ている
この木の葉が全部散ったら私は死んでしまうの?
木の葉は散っても枯れずに新しい生命となる
偶然とは哀しき運命でしかなくて
君の道もまた行き止まりで
あの花と同じ運命だった
あの
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