僕の広げた純白の翼で/こめ
夜空の星が一斉に僕に向かって
急降下してくる
星のシャワーを浴びながら
僕はひとりブリキの機関車の
おもちゃで遊んでいただけ
ひとりはなれていた
いやなれなくちゃいけなかった
僕の感覚は麻痺して
僕はただ翼が欲しかった
いつも見上げてばかりの
空の海のなかで
ひとりで泳いでいたかった
悲しみなんて感情の一種
それだけだよかなしみなんてね
つらいつらい僕の願いは
流れ星に乗っけても最後は
僕の所にもどってきてしまう
風よ吹いてここからだして
無限有限際限もう
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