過ぎ去り色の絵画/結城 森士
 
変わりいく季節は
・少年が林の中に消えていく・
の後ろ影
僕の中の水彩画は泥をつけられて
パステル絵具はいつからか泥まみれ
青空は僕に別れを告げる

変わり行く季節は
・黄土色の空が目の前に広がる・
の呼応
風の匂いは若葉からアスファルト
いつからか灰色の街に住んで
灰色の切り株に座り込んでいた

「お母さん」は
森の中で見失った
蛍光灯の森の中

変わり行く季節の
僕の家は12年目に眠りについた
校庭の明るさは忘れた
光の中に少年は色褪せた
僕の居場所はあの日から無い
僕の家は灰色の上の黒い煙だ

変わり行く季節に
・片思いの女の子・
は黒い
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