夜の子供たち/atsuchan69
う言った。
「・・・・」
僕は、ムカついている自分と、満足している自分とを同時に感じていた。それから、今日のことや、それまでの悔しい思いが壁にうかんで消えた。「――理沙。おまえ、もしかするとオジサンの方がイイのかもな」
彼女は笑い声をあげた。
「そんなことないよ。どうしてよ?」
僕はまた首だけを彼女の側に向けた。すこし笑いながら、
「俺とオジサンと、テクニックの面で大きな違いがあるんじゃないかな? って、ふとそう思ったんだ」
「・・・・」
理沙の眼はまだ笑っていたが、しばらく口をつぐみ、「正直にいうけど、オジサンってしつこいのがテクニックだと勘違いしているみたい。そんなので
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