悲願、切望、末路。/
 
 薄暗いキッチン
 てらてらした豚、
 一匹

 乞食が現るる
 てらてらした豚、
 不機嫌

 飯を乞食に差し出すと
 窓ガラスから一粒、憂鬱が滴る

 直ぐ様それを
 拭き取る。

 料理を踏みながら
 憂鬱を溜めぬよう。
 わたしの感情は
 満足や、侮蔑や、てらてらした豚に向けた憎悪に極まり
 きれぎれ

 歌えば歌う程に
 全ては完結され
 わたしの一切の
 欲望が束になる

 それはパスタの様
 うねりうねり、
 そこらじゅうに
 無作法に絡まる

 ほんの少しだけれどdisciplineを感じる
 でも勘違い。

 豚は
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