Cry For The Moon 4「紹介、あるいは正当な労働報酬を!」/佐々宝砂
 


私は、それでも、「紹介」を重要なものだと考えている。私たちは、紹介―――情報がなければ、偶然をたよりに詩と出会うしかない。作者自身による自己紹介でもよいといえばよいのだが、第三者による情報の方が客観的であてにできる。読者にとってみれば、自分好みの詩と確実に出逢うために、確かな情報が必要だ。作者にとってみれば、自分の詩を宣伝してもらえ、ふさわしい読者に自分の詩を届ける機会が増える。読者にも作者にも利益がある。

しかし、紹介屋にはほとんど利益がない。ネット詩の世界では経済がまわってないのでいたしかたないんだが、労力に見合うだけの報酬がないのはあまりにむなしい。交流と感想は、やりたいからやっ
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