一週間 ー火曜日ー/海月
 
殺風景な商店街を抜けて
五分ぐらい歩くと謙遜な都会(ビル)が其処に在る
僕を手の届かない高い所から見下ろす
その度に少しだけ背伸びをして届こうと頑張った

お昼ご飯は外で五百円以内で済ました
そのお金を稼ぐのに一日の数パーセントの時間を謙譲した
コンビニ弁当は賞味期限より数時間前に捨てられる
まだ、生きているのに・・・

満員電車には大分慣れた
自分の場所を取ることも、相手の場所を奪うことも。
良心は煙草の吸い過ぎてガン宣告を受けて
今は何にも活躍しない

最近、気づいたけど商店街なのにお店はやっていない
僕の成長ごとに一軒一軒消えている
商売をしているのは小さな駄菓子屋だけ
今じゃ駄菓子屋なんて利用しないなぁ
十円や二十円の世界はいつの間にか卒業している
学校が終わると手に汗とお小遣いを必死に握って
アイスやお菓子を買いに走った
食べてしまうと心に穴が空いた様な気がした

威勢の良かった八百屋
活気に満ちた魚屋
物静かな古本屋

忘れているけど今日(かようび)を生きている
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