連詩「雨脚幽歩氏、半知半能氏、ikaika氏」/木賊ゾク
 
夜の窓辺で予報にあった雷を待つ 
窓枠をはずして砂嵐を眺め続ける
これは、八月の物語、
まだ来ないシーンの単調な予想図 
チャンネルの変わらないメチャグチャのカレンダーの裏に書かれた
私の魂の在りか、その秘密の隠し場所の位置に
弱虫と欲張りが愉快な程よく死んだ
死骸は、積み重なり、波となって、かの対岸へ打ち寄せた 
それらが悲しみという名に取って代わる前に私はここを出られるだろうか 
複雑じゃないよ、でも、考えたくないよ、と
あ、と、ぼんやりと時間がただ、過ぎていく
 
ゆりかごから墓場まで、きっと 
折れつづけていく 
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