熱帯夜/海月
熱帯夜とは行かないまでも暑い夜が続いています
冷房を効かせて受験勉強をする学生
昔は冷房なんてなくて扇風機で我慢したんだっけ
確実に時間は前に進んでいる
朝焼けの眩しさを最後に見たのはいつ頃だっけ
飲み会に出かけて終電を失くして公園で更に飲んだ去年の夏
騒いでいるのは僕らの他に蝉の声
警察が来て注意を受けても気にしなかった
結婚だとか浮気だとか
生涯独身宣言をした癖に同期の連中は皆、離れていく。
取り残されたのは君と僕だけ
次に離れるのはジャンケンで勝った方かな?
強がっても躊躇わなくても
心の奥では泣いているんだろう
僕は知ってるんだ
君も僕も泣いている
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