closed,closed/
霜天
あなたは閉じていきますが
私は閉じませんから
どうぞ
緩やかな言葉だけを
まもなく
向日葵の咲く頃です
その向こうで夏草は
焦らすように香りを時には隠すので
好きですから
持ち帰る細片に
名前を持ち寄って
事問う部屋に飛び交う朝は
スイッチひとつで切り替えられた
終末の言葉、引き継いでいくもの
誰かのいない月曜がまた、来る
薄い呼吸を
一杯の水で取り戻していく
安上がりに曖昧な気持ち
取り戻す一瞬のこと
向日葵が
好きですから
戻る
編
削
Point
(8)