のこり、灯/床
たぐゆるすべての温度
電車から見えるオレンジいろは、どうしてこんなにも恋しくてやさしい灯りをし
ているんだろう。
少しでもちかづくと、
消えてしまうかのように
人工的な街頭達は繊細で無機質に私たちを照らしてゆく
夕暮れの
やさしい太陽光
限られた時間に沈みゆくあなたと
街頭と私をつなぐのはやわらかな私の脳だ
日常の木陰にたって目をみはり、
比較と感触をたしかめたのしみいきる
おもいだすのはなつかしいおもいでたち
すこしだけ、立ち止まるのです
灯りにつつまれて
確かめる
息を
おおきく吸う
夜が水に落ちてく
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