残像/
しでん
喉がカラカラになりそうな
白々しい泣き顔を形作って
おれはずっと見つめていた
楽しそうに笑ってるあの写真が
きみの笑顔を奪ったんだ
茶色の瞳はおれを睨んでいた
どうか白黒にしてほしい
色があるのは
生きているようで あまりに恐ろしい
網膜に焼き付いて 剥がれずに
蘇ってしまう きみが 何度も
戻る
編
削
Point
(1)