君の大好きなメロンパン/こめ
僕は急いで君の所に向かうから
君はずっとそこでまっててくれないか?
街の電灯がピトピト光り出した
それは僕の出したSOSだよ
僕は駆け抜けて急いでいる
君はのんびり暖かい室内でハンモックに揺られながら
寝息をたてる
僕は君との約束を守ろうと必死で
行き交う人を蹴散らしながら行く
そこら辺に落ちていた
涙目のオンボロ自転車に又借り
真冬の雪が降る中
かじかむ手足をこすりつけあいながら
確実に進んでいる
君のお帰りなさいの一言を早く聞きたくて
君の所に付いたら
暖かいコーヒーを飲みながら
君の大好きな
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