とにかく行き交う黒/こめ
 
飛び回り爆発的に着陸して

僕の血はそう黒かった

額から流れる血は

涙のように感じた

カメラのシャッター飛び交うたびに

僕の光は弱くなっていく

大空に掲げた僕の龍のような

黒い翼は不敵に笑う

月の色はもう月食して

白に見えなかったよ

つむじ風吹いたら

世界は暴走熱気に包まれる

手当たり次第に壊せる物はぶちこわし

手のひらに燃える炎は

完全燃焼型だった

不気味な黒猫は

塀の上から醜く泣き叫ぶ

黒だけの壁画のなかに

世界はなかった

黒い瞳の中にわずかに

光る超伝導体

次に来るバスはあと不可思議年後だった

黒黒黒黒黒

クロクロ黒くろくろ

ブラックとにかく行き交う黒はもう

裏切りの連続

世界は黒しかなかったら

暴走害虫でしかないだろう

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