モノクロを忘れた街/こめ
電機信号のパレード
飛び交う人たちの間を
蜘蛛の巣をくぐるように通る
光輝くこの街はもう
モノクロの美しさに気が付くはずがない
砂埃舞う神社の階段で
浮き足でゆっくり登る僕がいた
現実を受けるのに理由なんていらない
テストの結果だって
紙飛行機にして歩道橋から投げ飛ばした
暗闇の中探り探り
打ち返した君の気持ちはもう
見えなくなってまたの下を通った
闇の中飛んでいるコウモリは
超音波を放ちながらこの街光をぶっ壊す
牢屋にぶち込まれた僕の
カケラはもうおびえながらベットにくるまって
ぶるぶると震えている
人生に意味なんてないのは
知ってるよ
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