『虚夢』/しろいぬ
 
瞳を虚ろわせて

僕はなにも選べないでいる

生きること死ぬこと

どちらも選ばないで惑って

ただぼんやりと息を吐く

何よりも醜いのは

描いた夢を嘲うこと

馬鹿だな って溜息混じりにぼやいて

物語を静かに閉じること

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